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1. 解答 b,e
a:誤,b:正,c:誤
多くのDNA二重鎖切断は細胞が持つ修復機構によって修復される。DNA損傷修復機構によって修復できなかったDNA損傷が細胞死をもたらすものと思われる。真核細胞におけるDNA二本鎖切断修復経路の主なものとして相同組換(homologous
recombination)と非相同末端結合(non-homologous end-joining)がある。相同組換に関与する主な分子として、Mre11,
Rad50, NBS1, Rad51,XRCC2, XRCC3, Rad54等がある。非相同末端結合に関与する主な分子はKu70,
Ku80, DNA-PK, XRCC4, DNA ligase IV等である。出芽酵母においては主に相同組換がDNA二重鎖切断の修復に用いられている。一方、哺乳動物においては外的要因によって引き起こされたDNA二重鎖切断は非相同末端結合によりほとんどが修復される。
(参考文献:細胞工学Vol.19 No.10 2000: 1454-1461 京都大学放射線遺伝学 武田俊一らの稿)
d:誤
ニワトリBリンパ球細胞より樹立された細胞(DT40)における、相同組換、非相同末端結合のノックアウトモデルを用いた研究により、SLDRは相同組換によることが報告されている。
(参考文献:Utsumi H, Elkind MM. Requirement for repair of DNA double-strand
breaks by homologous recombination in split-dose recovery. Radiat
Res. 2001 May;155(5):680-6.)
e:正
内因性放射線感受性とは、細胞自身の放射線感受性(Intrinsic Radiosensitivity)。細胞自身の放射線感受性を規定する候補遺伝子は、(1)修復(Repair)に関連するDNA損傷応答調節遺伝子群、(2)再分布(Redistribution)に関連する細胞周期調節遺伝子群、(3)再増殖(Repopulation)に関連するサイトカイン/成長因子関連遺伝子群、(4)アポトーシス関連遺伝子群の4群に分類される。
(参考文献:第32回制癌シンポジウム抄録 福井医科大学放射線基礎医学教室 松本英樹らの抄録)
(内因性放射線感受性を規定する因子をはっきりと記述している論文や教科書を見つけることができませんでしたが、内因性放射線感受性とは細胞自身が持つ固有の放射線感受性ですから、DNA修復能は当然これに関与するものと考えられます。)
2. 解答 c,e
アポトーシスについて
細胞死には大きく分けてネクローシスとアポトーシスがある。
ネクローシスは傷害に対する受動的な反応で、細胞は膨潤し、融解が起こって炎症性の反応が引き起こされる。アポトーシスは遺伝的プログラムの活性化を伴うもので、細胞膜の損傷が起こる前に細胞は死に至り、炎症反応は起こらない。
アポトーシスの形態学的特徴は、核の断片化、染色体の凝縮、それに続く細胞の萎縮がみられる。続いて細胞膜のくびれや膨らみが生じ、アポトーシス小体の形成と同時に細胞の断片化がおこり、それらは隣接する細胞に貪食される。分子レベルではエンドヌクレアーゼの活性化によりDNAが切断される。
また、p53はBax/Bcl-2の転写を制御し、アポトーシスを制御している。
3. 解答 a,c
a. 正:4〜6 Gyという線量は骨髄死(数週で死亡,2.5〜5 Gy)と腸管死(数日で死亡,5〜12 Gy)にまたがる線量であり,正しいと思われる.
b. 誤:腸管死は5〜12 Gyで起こり,照射後数日で死亡する.
c. 正?:全身被曝におけるリンパ球減少のTD5(5%にその障害が生じる線量)は2 Gyであるが,組合せから考えるとこれが正?
d. 誤:中枢神経死(24〜48時間で死亡)に至ると思われ,被曝線量は100 Gy以上と予想される.
e. 誤:放射線による発癌や遺伝障害は確率的影響(stochastic effects)と呼ばれ,しきい値はなく,頻度は線量に比例すると考えられている.
(以上1〜3は神戸大学・佐々木良平会員)
4. 解答 c
透過する物質によって変わると思うが、α線<陽子線<β線<中性子線<γ線の順に透過力が強い。
5. 解答 e
a. MPRは複数の横断像を重ねてできた撮影容積から任意の平面の2次元画像を作成できる.血管や血流の乏しい病変には適応がない.
b. 仮装内視鏡画像にはサーフェイスレンダリングが向いている.
c. MIPは血管をボリュウムで表示できるのでCTアンギオグラフィやMRアンギオグラフィに使用される.
d. サーフェイスレンダリングは幾何学モデルで表現された3次元データを2次元の画像に変換する.表面以外の情報は失われる.
e. 正解
6. 解答 a,b
a. DICOMは,医用画像のフォーマット・通信規格.1983年にアメリカ放射線学会 とアメリカ電子機器工業会 が合同委員会を作り,デジタル画像通信の標準規格制定を開始した,1992年,DICOM
Version 3.0が成立した.
b. JPEG2000は,フルカラー画像を扱える国際的画像圧縮規格であるJPEGの後継規格で,JPEGが離散コサイン変換を用いるのに対し,JPEG
2000はWavelet変換を用いて高圧縮率・高画質を目指している.
c. HL7は,検査・会計・給食・病棟などの病院システム間で情報交換が不可能であったことから標準通信規約が求められるようになり,1988年頃にアメリカで非営利団体Health
Level Sevenが規格の策定を始めたことが由来の医療情報通信規格.
d. XML (extensible Markup Language)
XMLの説明をする前に,HTMLの説明から始めなければならない.
HTML (HyperText Markup Language) はwebページの記述に用いられる言語で,表示させたい文書の論理構造や表示方法を規定する.
HTMLは,ISO ( 国際標準化機構) で定められたSGML (Standard Generalized Markup
Language) という「『文書の書式を定義する言語』の仕様を記述する言語」をベースに作成されたが,ユーザー側での拡張性に乏しい.XMLは,複雑なSGMLの使用方法を簡略化してHTMLと同じように利用するために,作成された言語である.
e. "Wavelet"そのものは,原点に局在している関数(原点からある程度離れるとゼロになる)で,その関数の平均値がゼロであるものを指す.このような関数を用いて,フーリエ変換類似の変換を行うことをWavelet変換と呼ぶ.
フーリエ変換では三角関数(無限連続波)を用いるために,元々局在している波形の切り出しはそれほど得意ではない.
(以上4〜6は聖マリアンナ医大・阿部達之会員)
7. 解答 b,e
平成11年4月22日に出されました、厚生省健康政策局からの通達「診療録等の電子媒体による保存について」によりますと、いわゆる「真正性」については、「故意または過失による虚偽入力、書換え、消去及び混同を防止すること。作成の責任の所在を明確にすること。」とあり、故意の場合も含まれるのでaの文章は誤りで、bの文章は正しい文章です。また、いわゆる「見読性」について、「情報の内容を必要に応じて肉眼で見読可能な状態に容易にできること。情報の内容に応じて直ちに書面に表示できること。」とあり、ピクセル数値として表示することではないのでcの文章は誤りです。「三原則」の最後のいわゆる「保存性」について、「法令に定める保存期間内、復元可能な状態で保存すること。」とあり、復元不可能ではいけないので、dの文章は誤りです。
さらに、同通達の「3 留意事項」において、「(2)運用管理規定には以下の事項を定めること。1. 運用管理を総括する組織・体制・設備に関する事項 2.
患者のプライバシー保護に関する事項 3. その他適正な運用を行うために必要な事項」があり、eの文章は正しい文章です。従って、正しいもの2つ選べば、解答は、bとeとなります。
8. 解答 b
確率的影響とは、細胞が放射線による変化を受けたまま生存することに関連する影響をさします。また、確率的影響には影響に閾値というものがないと考えられ、放射線の線量の増加とともに発生確率が増すものを意味し、発癌と遺伝的影響がこのカテゴリにはいります。この確率的影響を評価するため、被曝1Svあたりの影響の発生頻度が推定されており、これを確率係数と呼んでいます。
確定的影響とは、以前非確率的影響と呼ばれていましたが、細胞の失われた数に関連する影響をさします。この場合、放射線の線量が閾値線量と呼ばれる線量以上になると、線量が増すにつれて影響が発生する確率が急速に高くなり、影響の発生が100%に至ります。この閾値以上では線量の増加とともに重篤度が増加します。(放射線誘発)白内障、皮膚の受ける悪性ではない損傷、生殖線細胞の損傷等がこのカテゴリにはいります。
従って、発癌は確率的影響であるので、bの組み合わせが誤りであり、その他の組み合わせは正しく、解答はbとなります。
9. 解答 c,e
管電流を減らすということは、照射するX線量が減るので、被曝線量自体は減少します。故にaの文章は誤りです。
単純にピッチのみを増大させるということは、(やや不正確ですが、)X線の照射時間が短くなり患者様に照射するX線量は減少するので、被曝線量自体は減少します。故にbの文章は誤りです。
厚いスライスの画像は、(やや不正確な表現ですが、例え話的に申し上げますと)薄いスライスのいくつかの画像をスムージングしたような画像と等価であると考えることができ、スムージングした画像では、雑音成分のランダム性からS/N比はスムージングした画像より向上します。(ただし、分解能の意味からは通常は劣化します。)また、照射するX線量を増加させますとX線の量子ノイズに関するS/N比は向上します。従いまして、薄いスライスと厚いスライスを比較した場合、同等のS/N比を得ようとしますと、薄いスライスのものではX線量を増加させる必要があり、cの文章は正しい文章です。
体のX線透過性に合わせて管電流を自動的に変化する方式というのは、通常体のX線透過性を考慮してX線量を減少させるように使用され、被曝線量は減少します。故にdの文章は誤りです。
小児では、(やや不正確な表現ですが、例え話的に申し上げますと)成人に比較して容積が小さいので体のX線透過性が成人に比較して高く、成人の撮影条件のまま撮影しますと、S/N比等の画質に関する観点から不必要なX線量を与えることになり、「過剰な被曝」となります。故に、eの文章は正しい文章です。
従って、正しいもの2つ選べば、解答は、cとeとなります。
10. 解答不能です。正しいものをということであれば、e
aの文章について、1メガ電子ボルト以上のエネルギを有するエックス線、診療以外の研究等に用いられた診療用放射性同位元素は、放射線障害防止法(第2条の1項,2項)の対象となります。
bの文章の中の「職員」は、正しくは「労働者」です。職員は人事院規則に規定する「国家公務員」に適用されます。
cの文章について、国家公務員には「電離放射線障害防止規則(厚生労働省)」ではなく人事院規則10−5が適用されます。
dの文章ついて、「電離放射線障害防止規則および船員電離放射線障害防止規則が適用される。」が正しいと解釈されます。(参考:船員電離放射線障害防止規則第1条・・・他の法令に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。)
eの文章は、正しいものです。
(以上7〜10は名古屋大学医学部附属病院・池田 充会員)
11. 解答 a
a. 誤: 診療施設内で放射線や放射性医薬品を取り扱う区域を特定し、その外側で受ける線量を公衆の線量限度以下に担保できるようにしたものを管理区域という。管理区域境界の外部放射線については実効線量が3月間につきと定められている。平成13年4月改正。ただし基準は外部放射線のみではなく、空気中の放射性同位元素についても規定があるので注意を要する。300μSv/週は旧法令の基準。
b. 正:放射線治療病室は「放射線X線診療室」に含まれる。従って、構造設備と実効線量の限度は次項目と同一である。
c. 正:X線診療室の外部放射線に係わる遮蔽能力は、面壁等の外側で実効線量が1週間につき 1mSv以下とする。
d. 正:病院または診療所の敷地境界における線量限度の実効線量は3月間に250μSv。
e. 正:病室は3月間につき1.3mSvとされている。
12. 解答 a,e
a. 誤:緊急作業に係る線量限度は、実効線量について。
b. 正:旧制度では「実効線量当量限度」50mSv/年(始期を定めず)であったもの。
c. 正:上に同じ。
d. 正:妊娠不能と診断された者、妊娠の意志のない旨を使用者等に書面で申し出た者については 4月 1日、7月1日、10月1日および1月1日を始期とする各3月間につき5mSv。
e. 誤:妊娠中である女子については使用者等が妊娠の事実を知ったときから出産までの間につき、実効線量限度内部被曝について1mSv。
13. 解答 a,d,e(3つあり!)
a. 誤:放射線診療従事者に対しては初めて管理区域に立ち入る前、およびその後は1年
を超えない期間ごとに健康診断を行う。
b. 正
c. 正:問診はいかなる場合でも省略できない。
d. 誤:眼の検診検査は医師が必要と認める場合に限り行う。
e. 誤:皮膚の検診または検査は初めて管理区域に立ち入る前の健康診断において必ず行い、その後の健康診断においては医師が必要と認めた場合にのみ行う。
14. 解答 a,c
事後の届出でよいのは「X線装置」診療の用に供する定格出力の管電圧が以上、かつ有するエネルギーが未満のものに限られる。これに該当するのはaとcであり、他はいずれもあらかじめ許可申請または届出をしなければならない。
15. 解答 b(?),c(?)
現行法令では、医療施設における床や放射線従事者・患者の持ち物やその皮膚等の汚染に対する除染の明確な基準は定められておらず、これを試験問題に出すのはいかがなものかと思われる。一応現場で「遵守」されていると思われる基準に照らして考察する。
a. 誤:汚染の拡大につながる行為であり論外。
b. 正:拭き取り効率に関する言及がなく不完全であるが、行為自体は正しい。
c. 正:スミア法では、ろ紙を放射線測定器で測定する、と記載されている。ウェル型シンチレーションカウンターは放射線測定器であるので誤ってはいない。ただし、アルファ核種や純ベータ核種ではガスフローカウンタや液体シンチレーションカウンタを使う場合もあるので、状況によっては不適切な記述となり得る。
d. 誤:設問の意図するところが不明だが、スミア法を行うべき状況下でこのような方法を取れば患者の体内からの放射がバックグラウンドにかぶるために測定精度が極端に低下するであろう。
e. ?:これも意味不明の設問。前日にもそこに線源があったかどうかわからないので、回答不能。
(以上11〜15は埼玉医科大学・田中淳司会員)
16. 解答b,d
LET(線エネルギ-付与)とは線質を示す指標であり,一定の長さあたりのエネルギーの損失で示される.単位はeV/μmである。LETが大きくなると相対的生物効果も大きくなる。しかし100keV/μm付近でピークに達し、以後減少をたどる。これをoverkillと呼び、粒子の飛程に過剰な電離が起こり細胞死にとって過度な損傷が起こるためとされている。
LETが大きくなるにつれ殺生物効果に酸素の関与が失われていく。すなわち、OER の減少がLETの増加につれて観察される。これは高LET粒子では飛程沿って高濃度のイオンが形成され、酸素による損傷の固定を待つまでもなく、細胞に致死損傷が起こるからである。
温熱療法が当初放射線との併用が効果が期待された理由に、放射線療法に抵抗を示すS後期に温熱療法が高感受性を示す点である。
ブラッグピ-クとは陽子線などがその飛跡終端で電離ピ-クを作ることを言う。中性子は高LET放射線であるがその線量分布は光子線と同等である。
RBE(相対的生物効果)は250KVpX線の生物学的効果と等しい生物効果を得るに要する放射線の線量比で表す。
17. 解答 d
| a.60Co |
5,271年 |
| b.137Cs |
30.17年 |
| c.192Ir |
74.2日 |
| d.198Au |
2.7日 |
| e.226Ra |
1.6×103年 |
18. 解答 c
正解はcです。放射能の単位はBqもしくはCiです。
19. 解答 d
尚子宮頸癌の場合、患者のピークは40代後半にくるが、近年子宮体癌の増加が著しく20%にも達し体癌が高齢者に多いため乳癌を正解にしました。
20. 解答 d
放射線単独で根治が期待できる骨軟部腫瘍は、I 期の悪性リンパ腫、単発性形質細胞腫、ユーイング肉腫、小児横紋筋肉腫、巨細胞腫などです。
(以上16〜20は京都府立医科大学・加藤雅宏会員)
21. 解答 d
5年生存率で比較、外部照射単独成績で探すと以下のとおりでしょうか?
II 期例は化学療法併用例もあり、混在したデータかも知れません。
a. 73%,他に60-70%という報告も
b. 60-70%(化学療法併用)
c. 42-50%
d. 75-90%
e. 40-50%
22. 解答 b
a. 正:5年局所制御率は75-85%。生存率は70-80%前後。リンパ節転移のため生存率が局所制御率より低下する。
b. 誤:声門上癌75-80%、声門部癌は90-95%
c. 正:有効である。
d. 正:可能で有れば可及的に行う。腫瘍再増殖の前で、腫瘍体積が少ない状態で治療が行えるため。ただし、血流が悪く、低酸素細胞が多いのでどうか?という意見もある。
e. 正:ウェッジフィルターを用いた直交2門照射を用いる。眼球を外す原体照射も有効。
23. 解答 e
a. 誤:上咽頭癌は感受性が良好であり、T4を含めたIV期の5生は42%である。
b. 誤:上咽頭、上・中頸部リンパ節の照射野は左右対向で行う。リンパ節転移ない場合でも予防照射を行う。中途(45Gy前後)で原病巣に絞り適切なエネルギーで照射する。
c. 誤:頸動脈内側であり、触診は不可能。
d. 誤:比較的よくみられる。他に粘膜炎、味覚障害、咽頭痛などみられる。
e. 正:頭蓋底をはじめ手術困難な部位であること、感受性が高いことから再照射され、救済される。rT1-2での5生は30-50%、頭蓋底浸潤を有する再発例でも20-25%。
24. 解答 a
a. 正:腫瘍の局在でウェッジの種類を決定する。
b. 誤:最低でもtarget volumeをカバーするには9MeVの電子線は必要。
c. 誤:皮膚に限局しており、局所ならば電子線の方がより正常組織への線量は減らせる。
d. 誤:接線照射、4MVX線がskin sparing effectにより皮膚の障害を少なく出来る。
e. 誤:縦隔中央部であり、10MVX線が良い。鎖骨上リンパ節陽性ならボーラスを考慮する。
25. 解答 c,d
a. 誤:手術併用で47-68%
b. 誤:数%程度。生存期間中央値12-14ヶ月。
c. 正:小児小脳中部に好発。高感受性だが、髄膜播種を40%起こすため全脳+全脊椎照射
d. 正:unbiopsiedで79%。10%に髄膜播種。
e. 誤:生存期間中央値15-33ヶ月
(以上21〜25は東京慈愛会医科大学・小林雅夫会員)
26. 解答 e
解説:日本乳癌学会によるガイドラインで各項目ごとに以下のように記載されている。
a. 線源:60Coγ線または 4〜6 MV X線を使用。
b. 照射野:接線対向2門照射とする。照射野の決定に際しては、患側乳腺を全て含み、乳腺内の分布を最善にし、かつ肺及び健側乳腺の線量を最小限にすることを目標とする。(ガイドラインの適応内では原則として所属リンパ節への照射は施行しない。)
c. 推奨線量:乳房:50Gy/25分割+腫瘍床:電子線追加照射10Gy/5分割または9Gy/3分割照射開始時期として手術創が完全に治癒してからが望ましいとされるが、6週間以上の待機期間は腫瘍の加速再増殖のため、好ましくないとされている。(adjuvant
chemotherapy 併用時の照射タイミングには確立された見解がない。)
27.解答 c,e
解説:
a. 高齢者では化学療法の併用には慎重になる必要があり、標準治療とはいえない。
b. 併用薬剤としては現時点では CDDP系と 5Fu系が key drug である。
c. 正しい。
d. 化学療法の先行では放射線治療に対する response を悪化させることが危惧される。
最近は同時併用で行われることが多く、良い治療成績が報告されている。
e. 正しい。腫留形成型のほうが進達度が低い傾向にあり、局所効果は良好である。
1型のほうが遠隔転移での死亡例が多くなる。
28. 解答 d,e
解説:UICC T分類(1997)
TX 原発腫瘍評価不可能。画像上、気管支鏡上観察できないが悪性細胞が存在。
T0 原発腫瘍を認めない。
Tis 上皮内癌
T1 最大径3cm以下。健常肺、胸膜に囲まれる。主気管支に及ばない。
T2 最大径3cm以上 or 主気管支に浸潤 or 臓側胸膜に浸潤 or 肺門に及ぶが片肺全野に及ばない無気肺や閉塞性肺炎を伴うT3 大きさは無関係。胸壁、横隔膜、縦隔胸膜、壁側心膜に及ぶもの。気管分岐部に浸潤しないが2cm未満に浸潤、片肺全野におよぶ無気肺や閉塞性肺炎T4 縦隔、心臓、大血管、気管、食道、椎体、気管分岐部への浸潤。同一肺葉に散在する転移、悪性胸水
29. 解答 c
解説:
a. randomized study による比較は行われていないと思われるが、IIIb 期は放射線治療が選択されることが多いと考えられる。
b. 問題の理解がやや困難である。現時点では根治照射では重篤な晩期有害事象を減少させるために腔内照射併用が必須であるとのコンセンサスが得られていると思う。このため、外部照射単独例は予防照射もしくは姑息照射ということになる。これらの症例では晩期有害事象は根治例より少ないであろうが、治療内容が異なるので比較しても無意味に思われる。
c. 高線量率での総線量は低線量率の総線量の60%程度でよいとされる。高線量率では30Gy をで4〜8分割で行う病変に対して、低線量率では40〜50Gyを1〜4分割で行われているのが一般的である。
d. 直腸、膀胱の晩期有害事象発生率は I期、II a 期で3〜5%、II b 期、III期で10〜15%などの報告があり、直腸の合併症のほうが多い。
e. 腹部手術の既往がある場合は照射中の腸管の移動も少なく、有害事象発生率が高くなる。
30. 解答 e
解説:
a. 神経芽腫の放射線感受性は高い。術後20〜30Gy程度の線量を照射する。
b. 晩期障害を減らすためには1回線量を少なくするべきである。
c. 東京小児がん治療研究委員会では ALL 高リスク群には髄注併用で18Gy/10〜12回(6歳以下は12Gy)を照射するとしている。また、AMLの予防的頭蓋照射線量は1歳未満
12Gy、1〜2歳15Gy、2歳以上18Gy とされる。24Gy/8回では1回線量総線量とも過多である。
d. 髄芽腫は髄膜播種を起こす頻度が高く、全脳全脊髄へ30〜35Gy/17〜20回、後頭蓋窩へ20Gy程度の追加照射を行う。
e. 新生児期の大きな血管腫で血小板減少、出血傾向を示す症候群で、ステロイド治療に対する反応が不良で手術適応がない場合に放射線治療の適応となる。1回1Gy程度の線量を5回ほど照射し、血小板数などを見ながら慎重に追加照射を検討する。
(以上26〜30は国立水戸病院・松下晴雄会員)
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