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55.解答 d
子宮頚部の後方に分葉状の充実性腫瘤があり、T1WI, T2WIにて概ねlow intensityを呈する。腫瘤の頭側辺縁で、子宮と接する部位にsignal
voidsが存在する。頚部は腹側に弧状に圧排される。子宮体部にはjunctional zoneのdiffuseな拡張を認め、小嚢胞を伴っている。
腫瘍の局在や圧排所見、および子宮との間のflow voidの存在などから子宮頚部腫瘤と考えられる。T2WIにて概ねlow
intensityを呈する充実性腫瘤であることから、子宮頚部筋腫が最も考えられる。卵巣腫瘍、子宮頚癌などが鑑別としてあげられるが、局在その他の副所見から診断可能と思われる。なお体部の所見はadenomyosisである。
56.解答 c
子宮の腹側に、葡萄の房状のmultiple cystsが存在する。一部に卵巣間質と考えられるやや信号の低い部位が認められ、局在からも恐らくは両側卵巣の病変と考えられる。Cystの壁はそれ程厚くはない。少量の腹水も認められる。子宮は特に問題はなく、胎嚢も確認できない。
特徴的な臨床経過と画像所見からOHSSと診断は可能であろう。画像的には鑑別として粘液性嚢胞腺腫や子宮内膜症も挙げられるが、葡萄の房状の形態と薄いcyst
wallから診断可能と考える。
57.解答 b?
子宮背側に主にT1WI,T2WIにてlow intensityを呈する液体貯留が認められる。背側層はT1WI,T2WIにてhigh〜low
intensityをしている。以上より超急性期の出血をみているものと考えられる。これは管腔構造にとり囲まれているようにもみえるが、断定は難しい。また子宮の左右には球状構造があり、右は明らかに正常卵巣だが、左はT1WI,
T2WIにてhigh intensityを呈しており小さな血腫を少なくとも伴っている。またこの背側にはcysticな構造も認められる。子宮内膜の肥厚はない。
臨床経過、画像からは子宮外妊娠と考えられる。子宮背側の血腫がダグラス窩なのか、卵管内なのか区別が難しいが、選択枝からはbしかのこらないため、恐らく卵管妊娠による卵管留血腫ということなのでしょう。画像的にはダグラス窩に貯留した血腫ともとれる。
(以上55〜57は岡本嘉一会員・国立病院東京災害医療センター)
58.答 d, e
造影CTの所見と既往歴から門脈本幹の閉塞である。脾静脈、上腸間膜静脈は開存している。このため脾静脈、上腸間膜静脈の血圧が上昇し門脈体循環シャントを形成し食道静脈瘤が破裂したと考える。したがって門脈を開通できれば門脈体循環シャントは消失すると考えられる。 a. 誤:脾腫があれば脾動脈塞栓術は有効かもしれないがこの症例では脾腫はない。 b. 誤:CT画像から脾静脈-腎静脈シャントの形成はない。したがって本症例ではシャントを閉塞するBRTOでは意味がない c. 誤:門脈の閉塞であるからTIPSを施行しても門脈体循環シャントの改善はない。 d. 正:門脈の閉塞を解除するのにバルーンPTAは有効であり、良性の狭窄であればバルーンPTA単独でも治療効果は期待できる。 e. 正:バルーンPTAにて弾性狭窄が生じたり、狭窄が癌の浸潤であれば金属ステント留置の適応である。
59.答 a, c a. 正:CTではS8中心に低分化型肝細胞癌が認められ、S5に中分化型肝細胞癌が見られる。 b. 誤:肝外に突出した肝細胞癌の破裂であるがS8には肝外に突出した肝細胞癌の所見はない。S5にあり。
c. 正: 肝細胞癌の破裂に対する治療として肝動脈塞栓術は正しい。破裂した肝細胞癌は肝外に突出したS5の腫瘤による可能性は高いが、DSAより破裂の恐れのある肝細胞癌は3ヶ所にある。したがって出血点ははっきりとしない。このように出血点が不明の場合、あるいは他にも破裂の危険性がある腫瘤があれば肝動脈全体の塞栓術を施行すればよい。右葉全域に肝細胞癌が存在し、左葉には存在しないため右肝動脈ほぼ全体の塞栓でよい。ただし肝動脈塞栓術の際に門脈塞栓のないことの確認は必要である。 d. 誤:単純CTで腹水の吸収値が高く血性腹水と考えるべきである。 e. 誤:おそらく出血部位はS5からS6の肝細胞癌と思われるが問題の静止画像からは出血点は明らかでない。シネ画像を参照すれば出血点が明らかになるのかもしれない。
60.解答 d
単純CTにて吸収値の高い腹水が見られ肝S8または4の被膜直下に肝細胞癌と考えるSOLが存在する。以上より肝細胞癌の破裂と考えられる。第一選択となる治療はTAE。ヨードアレルギー等の理由によりTAEが困難な場合は外科的切除、RFA、PEIも考慮すべき治療である。塞栓術を伴わない薬物動注療法では出血のコントロールは難しいと考えられる。
(以上58〜60は狩谷秀治会員・関西医科大学)
61.解答 b
出題者が意図しているのは大腿骨、脛骨に見られる骨皮質に沿った集積のことと思われる。肺癌患者とのことであり、もっとも考えられるのは肺疾患に伴うことの多い肥厚性骨関節症であろう。副甲状腺機能亢進症や甲状腺機能亢進症でも骨代謝の亢進により下肢骨については同様の所見を認めうるが、選択枝にある副甲状腺機能亢進症については頭蓋骨や顔面骨、躯幹骨の集積も亢進するのが特徴であり、本例はそれが見られない。前面像で左腸骨や左脛骨内果の集積がやや強く見え肺癌の骨転移の可能性もないわけではないが、もっとも考えられるものとしては適当ではないだろう。骨Paget病で見られるような病変部への強い集積や、骨粗鬆症による肋骨や椎体などの病的骨折への集積を思わせる像もない。
62.解答 b
このGaシンチでは両側涙腺、両側耳下腺、縦隔右寄り、右肺門部に強い集積亢進が見られている。両側肺野にも淡い集積亢進部位が散在している。鼻腔への集積は生理的なものかもしれないが、比較的強い。両側涙腺、両側耳下腺が左右対称性に侵されているという点で肺癌や縦隔腫瘍の可能性は低く、また、悪性リンパ腫もサルコイドーシスやシェーグレン症候群に比べると考えにくいと思われる。後二者について、シェーグレン症候群は悪性リンパ腫を合併すればこの様な像をとることは十分考えられるが、単独では胸部の所見が非典型的。全ての所見を一元的に説明できるのはサルコイドーシスだろう。
63.解答 d
出血シンチに用いられる薬剤は99mTc -HSA(またはHSAD)、99mTc -赤血球、99mTc -スズコロイド、99mTc -フィチン酸がある。問題の写真では180分後まで大動脈から両側総腸骨動脈・外腸骨動脈の血液プール像が明瞭に描出されているので、選択肢にある中では99mTc -赤血球が正解と思われる。99mTc -スズコロイドも出血シンチに用いられるが、投与後15-20分程度で大半が肝臓、脾臓、骨髄に取り込まれ血液プールがほとんど描出されなくなる。
64.解答 b, c
FDGは脳に高い生理的集積を示す他、心筋や腸管、骨格筋にも軽度の生理的集積がある。従ってこの症例の脳への強い集積は生理的なものと思われる。喉頭の集積については会話等に伴う場合もあるが、もちろん喉頭癌への集積の可能性もある。胃に関しては胃癌にも集積は見られるが、良性の炎症細胞の浸潤に対しても集積する他生理的集積も時に見られることから、この症例に見られる様な集積をもって胃癌の可能性が非常に高いとは言えない。肝細胞には脱リン酸化酵素グルコース6フォスファターゼがあり、一旦細胞内に取り込まれてFDG−6リン酸になったものが再びFDGに分解され細胞外に排出される。このため、肝への生理的集積は比較的低い。
65.解答 a, c
空腹時には心筋のエネルギー代謝は脂肪酸代謝が主になっているが、空腹時間が不十分であったり、十分であっても糖尿病で血糖値が高かったりすると糖代謝が亢進し心筋のFDG集積が亢進する。この症例では心筋の集積が十分な時間絶食した正常例に比べて強く、空腹時間が不十分だった可能性が考えられる。FDGは主に尿路系から排泄されるため腎、尿管、膀胱の描出が見られる。骨盤正中の集積は位置や形態から膀胱への排泄像の可能性が高いと思われる。右頚部〜鎖骨上窩に強い集積が見られ、腫大リンパ節への集積と思われる。FDG−PETはてんかん、虚血性心疾患、肺癌、乳癌、大腸癌、頭頚部癌、転移性肝癌、悪性リンパ腫、悪性黒色腫、脳腫瘍、膵癌、原発不明癌が保険適用になっており、悪性リンパ腫については「他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者に使用する」となっているので、本症例では病期診断として健康保険が適用できるものと思われる。脳への集積は均一に強く生理的集積である。
(以上61〜65は太田正志会員・上都賀総合病院)
66.解答 b, d
■所見
両側の大脳後方部の側頭頭頂領域に、左右対称的な脳血流の低下が認められる。
■診断プロセス
脳血流トレーサーに関する基礎知識と、所見に関する知識が求められている。
■解答
a. 123I-IMPのSPECT撮像は静注後20分待って開始される。99mTc -HMPAOは静注後2分以降に安定する。同じく99mTc -ECDは静注後5分で脳血流が変化しなくなる。従って不正解。
b. 所見通りで正解。
c. 所見とは異なる。血管障害性痴呆、Cortico basal degenerationを想定した選択肢。
d. 正解
e. 血流低下域は血管支配域に一致せず、不正解。
67.解答 e
■所見
201TlClと123I-BMIPPの短軸断層像が上下に並んでおり、タリウムでは前壁中隔よりと下壁に集積低下が見られる。一方BMIPPでは前壁中隔での集積低下範囲はやや狭いが、下壁から側壁の集積低下が広く観察される。
■ 診断プロセス
血流イメージングであるタリウムと、心筋脂肪酸イメージングであるBMIPPの所見に解離があることをおさえる。
■解答
a. タリウムの所見通り
b. BMIPPの所見通
c. 所見通り
d. BMIPPは虚血を反映するトレーサーではないが、下壁の一部では代謝も低下しているので、障害が重篤であるという意味か。選択肢としては虚血ではなく、障害が高度であるとすべきなのではないか。
e. BMIPP所見は左室の壁運動機能をよく反映するといわれる。血流障害に先行する心筋代謝障害が下壁に広範にみられることは、同部に潜在する機能低下心筋組織を示すものであり、予後が良いとは言えない。
68.解答 d, e
■所見
上下に安静時と運動負荷時のテトロフォスミンスペクトが並べてある。上下ともに明らかな集積低下所見はない。
■診断のプロセス
心筋血流トレーサーについての知識と、所見、その解釈。
■解答
a. テトロフォスミンには99mTc -MIBI同様再分布現象がない。従って、運動負荷時には2回の投与が必要である。
b. 所見と異なる
c. 必要無い
d. 所見通り
e. 所見から予想される
69.解答 c
■所見
骨盤から大腿にかけての下肢RIベノグラフィーが撮像時間の順に4枚並んでい
る。左端の早期画像には右大腿静脈の描出がなく、左大腿から骨盤内の側副路を介して、右腸骨静脈が描出され、さらにトレーサーは下大静脈へと流入していく。右大腿にはやや遅れ、筋内や表在の側副路内にあると思われるトレーサーが広く観察される。
肺シンチでは、右肺尖部、右下肺野に比較的大きな欠損があり、左肺では末梢に複数の欠損が認められる。
■診断のプロセス
読影できれば良い。
■解答
a. 所見では両側に血流低下あり
b. 同上
c. 正解
d. 右大腿静脈が閉塞
e. 同上
70.解答 b, c
■所見
腎シンチは後面像であり、左側に写っているのが左腎である。後面像、LPO, RPOを比較すると左腎の下極ではやや集積が低下している。バックグラウンドは高くないので、腎機能はないであろう。
■診断のプロセス
99mTc -DMSAの薬剤の特徴が理解されていること。
■解答
a. 腎シンチは皮質に集積する薬剤であり、尿中排泄率は低い。腎機能が低下している場合、バックグラウンドが高くなる。所見より、誤り。
b. 正解
c. 正解
d. 主として形態をみる薬剤であり、通常投与後2時間以降に撮像する。経時的撮影を行うのは99mTc -DTPAである。
e. この検査が適応となるのは、主に小児である。最新臨床核医学によれば、0才から、投与量についての記載が付録としてついている。
(以上66〜70は岡根久美子会員・秋田県立脳血管研究センター)
71.解答 b, d
動態腎シンチグラフィとレノグラムについての設問である。
a. 現在臨床で使用されている動態腎シンチグラフィ用放射性医薬品は、1)糸球体濾過物質 2)有効腎血漿流量あるいは近位尿細管機能物質がある。 (1)糸球体濾過物質〜血漿蛋白や血液内成分との結合がなく、糸球体の毛細血管膜を自由に通過し,尿中に濾過された後は再吸収がなくまた尿細管からの分泌もない。また腎臓でも代謝されないような物質が理想。代表される薬剤はイヌリンで、その腎クリアランスは糸球体濾過率(GFR)のgold standardとされている。日常臨床検査では99mTc-DTPA(diethylene-triamine-pentaacetic acid)が使用されている。99mTc-DTPAは血漿および細胞外液に分布し,細胞内には取り込まれない。24時間までにほぼ100%が糸球体から濾過されるためその血液クリアランスはイヌリンときわめて高い相関を示す。
(2)有効腎血漿流量あるいは近位尿細管機能物質〜一回循環で100%除去される物質の血液クリアランスは腎血漿流量(RPE)に匹敵するが、実際にこのような物質は存在しない。従って腎臓で代謝されず、腎循環中に速やかに血漿蛋白から分離し、一回循環での抽出率(腎動脈内濃度−腎静脈内濃度 / 腎動脈内濃度)が高い物質が用いられる。以前は131I-OIH(orthoiodo-hippurate)や123I-OIHが使用されていたが、現在ではそのいずれも製造中止となっている。最近では99mTc-MAG3(mercaptoacetyl-triglycine)が広く用いられている。
99mTc-DMSAは腎静態シンチグラフィに用いられる放射性医薬品で、大部分が血漿蛋白と結合し周囲の毛細血管から近位尿細管の上皮細胞に直接取り込まれ、そこに長時間留まる性質を有する。尿中排泄は1時間で投与量の4-8%、2時間で8-17%ときわめて少ない。従ってここでは99mTc-DMSA → 99mTc-DTPA or 99mTc-MAG3である。
b. レノグラムは、コンピュータ画面に表示した腎実質相イメージ上で腎および腎周囲に関心領域(ROI)を設定し、左右腎およびバックグラウンドの時間放射能曲線を作成しこれを表示する。通過時間、腎摂取率あるいは分腎機能などのレノグラム処理で得られる結果も含めて表示する。
c, d, e. 問題にあるガンマカメラレノグラフィ(後面像)は機能・排泄相イメージの像であり、RI静注後1分あるいは2分毎の連続画像と思われる。ガンマレノグラフィ上両側腎臓へのRIの集積には明らかに左右差が認められ、左腎の集積低下および排泄遅延が見られる。またレノグラム上も右腎は正常であるが左腎は機能低下型のレノグラムである。従ってdが正しい。閉塞性尿路障害のレノグラムは持続的なカウント数の上昇パターンが観察される。レノグラムの正常パターン、機能低下型パターン、閉塞型パターン、無機能型パターンはしっかりと把握しておくことが望まれる。
72.解答 c
橋本病の経過観察中に合併した悪性リンパ腫の症例である。
慢性甲状腺炎の患者で、甲状腺シンチで経過を見て著しい形態的変化やTlシンチグラフィの著明な洗い出しの遅延などが認められた場合には,悪性リンパ腫の合併を疑ってガリウムシンチで精査することが望ましい。ガリウムシンチで著しい集積亢進像と縦隔内への進展を見たときは,慢性甲状腺炎より生じた悪性リンパ腫を疑うべきである。
73.解答 a, b
131I-アドステロールシンチグラフィということで、副腎皮質シンチグラフィである。主な適応は原発性アルドステロン症、Cushing症候群、副腎性器症候群の局在診断である。
問題にあるシンチグラフィは、両側副腎の集積が亢進している像と思われる。(一見Normal adrenal asymmetryを思わせるようなRI集積の左右差が認められるが、正常の副腎皮質シンチグラフィにしては両側副腎の集積が目立つ。)したがってこのような集積を呈する病態は、特発性アルドステロン症(両側副腎過形成)、ACTH異常高値を呈する下垂体性のCushing病や異所性ACTH、CRF産生腫瘍などが挙げられる。
癌腫には基本的に集積しない。(癌に集積した症例の報告もあるが、まれである。)癌腫がアルドステロンのみ、あるいはアンドロゲンも分泌する場合患側は集積欠損像を呈するが、対側正常副腎は描出される。一方コルチゾールを分泌する癌腫の場合には、コルチゾール産生癌と同様対側副腎も描出されないと考えられる。
74.解答 d, e
131I-MIBGシンチグラフィということで、副腎髄質シンチグラフィである。131I-MIBGはその血中クリアランスが速く、RI投与後24時間以内に約50%が尿中に排泄される。したがって膀胱がシンチグラム上絶えず描出される。その他唾液腺、肝、脾が強く描出され、心筋、肺(特に下肺)、腸管が軽度に描出される。
本疾患は神経芽細胞腫ということであるが、与えられたシンチグラフィを見てみると、原発巣と思われる左上腹部に一致した塊状の集積亢進像が認められる。神経芽細胞腫の多くはカテコールアミン産生能を有するためMIBGが集積することから副腎髄質シンチグラフィが有用である。
その他腰椎や骨盤骨、大腿骨、右側眼窩外側部(おそらく)等に集積亢進像が認められ、骨転移を示唆する集積と思われる。本疾患は全身転移を来すことがあるため、全身シンチグラフィが好ましい。骨シンチグラフィで陽性率の低い骨髄転移も比較的容易に検出できる。
保険適応はないが、123I-MIBGが使用できればさらに検出率が向上するものと思われる。
75.解答 b
乳児黄疸には先天性胆道閉鎖症と乳児肝炎があり、ともに早期の診断が必要になる。CTやUS等の形態中心の画像診断法ではあまり有用な情報は得られず、この面における肝胆道シンチグラフィの果たす役割は大きい。
肝胆道シンチグラフィ上両者の鑑別点は、胆道系や腸管へのRIの排泄が認められた場合乳児肝炎と考えてよい。逆に腸管への排泄像が認められない場合には胆道閉鎖症と診断できる。設問では黄疸を主訴とする乳児ということであるから単純に考えれば先天性胆道閉鎖症と乳児肝炎の鑑別ということで、24時間後の像でも胆道へのRIの排泄が認められないことから正解はbの胆道閉鎖症ということになる。
cの先天性胆道拡張症は、総胆管嚢腫・先天性肝内胆管拡張症(Caroli病)のことを指していると思われる。一般に総胆管嚢腫は沍^;総胆管拡張(最多)型;総胆管憩室
。型;choledochocele 「型;総胆管拡張に肝内胆管の拡張を伴うタイプがある。いずれにしても肝胆道シンチグラフィでは胆道像を忠実に反映するような画像が得られ、この画像を見るだけで診断可能である。またCaroli病は、コロイドシンチグラフィ上の多発欠損部に一致して肝胆道シンチグラフィで集積が認められ、胆道像とほとんど同一のイメージを得ることができる。これらの疾患も黄疸を呈することが多いが、シンチグラフィ所見から鑑別は容易と思われる。
dの肝芽腫。好発は1歳がピークで男児に多い。設問では乳児(出生より1年間)ということで完全には否定できないものの可能性は低いか?また主訴が黄疸ということであるが、肝芽腫で黄疸が主訴であるということはやや考えにくい。また他画像でよほど胆管系の拡張などの所見があれば話は別だが、肝芽腫に肝胆道シンチグラフィを施行するということも考えにくい。
eの肝門部胆管癌。この疾患は乳児に発症することはまず考えられない。
(以上71〜75は靹田義士・産業医科大学)
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