放射線科専門医認定一次試験 解答 31〜80

31 解答:b
a:× T1WIで低、脂肪抑制T2WIで高信号に描出される。
b:○ 石灰化の描出はCTのほうが優れる。
c:× 骨髄病変の描出はMRIのほうがはるかに鋭敏である。
d:× 新鮮圧迫骨折はT1WIで低、脂肪抑制T2WIで高信号となる。
e:× 早期病変はMRIでのみ描出される。

32 解答:a
a:○ b:× c:× d:× e:×
腱板損傷のうち、棘上筋腱損傷が最も多く、次いで、棘下筋腱、肩甲下筋腱、小円筋腱の順で多い。三角筋腱損傷は比較的まれである。

33解答:b
a:○ 開放骨折に伴い、軟部組織内にガス像を認めることがある。
b:× 裂離骨折(avulsion fracture)は筋付着部に生ずる。
c:○ 圧迫外力による骨折は脊椎椎体に好発する。
d:○ 大腿骨頚部内側骨折では、骨折部の嵌入により頚部が短縮して見えることがある。
e:○ 肩関節前方脱臼で、関節窩前部と衝突して生ずる上腕骨頭後外側の陥没骨折をHill-Sachs病変と呼ぶ。

34 解答:c
a:○ 環軸関節は関節リウマチの好発部位のひとつで、亜脱臼を生じやすい。
b:○ 単純写真斜位像での、関節突起間部の欠損がスコッチテリアの首輪に例えられる。
c:× " ivory appearance"は通常、非ホジキンリンパ腫の骨病変にみられる所見である。
d:○ 椎体血管腫の単純写真所見として、椎体を縦走する粗造な骨梁構造は特徴的である。
e:○ 病的椎体骨折による椎体の圧潰に伴い椎間腔が拡大し、椎間腔の真空現象を生じることがある。

35 解答:b
a:○ デスモイドは腹壁特に腹直筋に好発する、良性だが再発しやすい軟部腫瘍である。
b:× グロムス腫瘍は指尖部に好発する有痛性の良性軟部腫瘍である。
c:○ 腱鞘巨細胞腫は四肢・足趾に好発する、腱鞘滑膜由来の腫瘍である。
d:○ 弾性線維腫は肩甲骨下端に好発し、"elastofibroma dorsi"とも呼ばれる。
e:○ Morton神経腫は第3,4、次いで第2,3趾の中足骨間に好発する。


36解答:b
a:○ 椎弓根の短縮により脊柱管狭窄をきたす。
b:× 三角フラスコ変形(Erlenmeyer flask deformity)は、Gaucher病にみられる、大腿骨末端部の拡大のことである。
c:○ 骨端線が盃状に陥凹する様をcuppingと称する。軟骨無形成症では特に、"ball and socket appearance"とも呼ばれる。
d:○ 坐骨切痕が短縮するため、骨盤入口部の形が正面像にてシャンパングラス様変形を呈する。
e:× Looser's zoneとは骨軟化症に特徴的な、骨皮質に垂直に走行する線状透瞭像をさす。

以上、31〜36は森岳樹会員(神戸赤十字病院)

37 解答:c, d
a:× 視神経(II)は視神経管を通る。上眼窩裂を通る脳神経は動眼神経(III)、滑車神経(IV)、眼神経(V1)、外転神経(VI)である。
b:× 棘孔を通るのは中硬膜動脈である。
c:○ Meckel腔には三叉神経節が納まっている
d:○ 顔面神経(VII)は内耳神経(VIII)とともに内耳道を通る。
e:× 頸静脈孔の神経部を舌咽神経(IX)、血管部を迷走神経(X)と副神経(XI)が通る。舌下神経(XII)は舌下神経管を通る。

38 解答:b
a:×
b:○ 80~90%は顎下腺に発生する。その85%はワルトン管に発生する。
c:×
d:×
e:×

39 解答:c, e
a:×
b:×
c:○ 血液脳関門が不完全なため正常でも造影される。
d:×
e:○ 血液脳関門が不完全なため正常でも造影される。

40 解答:b
a:× 骨破壊の評価には有用である。
b:○ 腫瘍の局在およびその進展範囲の評価に有用である。骨髄信号に注意する。
c:×
d:×
e:×

以上、37〜40は藤田晃史会員(自治医科大学)

41 解答:c
くも膜下出血の診断はCTが第1となる。CTでは高吸収域を呈し、急性期では90%以上に異常が指摘できる。MRIでもFLAIRやプロトン密度強調像で、急性期〜亜急性期のくも膜下出血が低信号の脳脊髄液の中に高信号として描出される。CTでは、経時的に出血の吸収値が低下するため、亜急性期以降では検出が困難になる。FLAIRでは亜急性期以降もくも膜下出血が高信号を呈し、CTより検出率が高い。発症後数日以上経過していると考えられるくも膜下出血疑い症例では、CT所見陰性でもFLAIRで精査する必要がある。
よくわかる脳MRI(秀潤社)

42 解答:c,e
a:○
外力による脳実質の壊死巣であり、点状出血や浮腫を伴っている。CTでは低吸収域を主体として内部に斑点状の高吸収域を含みsalt and pepper状の特徴的所見を呈する。
B:○
頭蓋骨と硬膜の間に生じる血腫で、凸レンズ型の高吸収域を呈する。頭蓋骨内板と硬膜は密に結合しており、血腫がこれを剥がしながら進展するため、このような形をとる。
c:×
中硬膜動脈の破綻は硬膜外血腫で認められる。硬膜下血腫の出血源は小脳皮質の小動脈、小脳表面より横静脈洞、直静脈洞への架橋静脈の破綻で認められる。
d:○
びまん性軸索損傷とは、正中偏位を伴わない広範囲な部位(大脳半球、脳梁、小脳や脳幹部の白質)の軸索の損傷。ZimmenranらのCT報告では,脳梁,脳灰白質―白質境界部,内包―基底核,脳幹背側の順にみられると記載されている
e:△
大脳鎌下ヘルニアは梗塞であれば主に内頸動脈動脈あるいは前大脳動脈領域の硬塞で認められる。
中大脳動脈領域の広範な塞栓症でもみられる事があり,間違いではない。
参考文献)脳CT (秀潤社)、頭部外傷を極める (永井書店),脳神経外科学(金芳堂)

43 解答:b,d
a:× 乏突起膠腫:乏突起膠腫(oligodendroglioma)は髄鞘の形成にあずかる乏突起膠細胞由来の腫瘍であり、一般的に発育の遅い比較的良性の腫瘍である。原発性脳腫瘍の2〜7%を占め、30〜50歳に好発し、男性にやや多い。90%以上がテント上に発生し、特に前頭葉に多い。石灰化を伴うことが特徴的であり、90%で石灰化が認められるとの報告もある。MRIでは、典型的には皮質下白質を主座とし比較的境界明瞭であり、全体としてT1強調像で低信号、T2強調像では高信号を示す。石灰化巣はその密度により様々な信号を示すが、密な部分はT2強調像低信号領域として描出され、不均一に軽度から中等度造影される。周囲の浮腫は比較的弱い。嚢胞形成、出血、頭蓋骨のerosionが見られることもある。
b:○ 血管芽細胞腫:血管芽細胞腫(hemangioblastoma)は良性腫瘍で成人の後頭蓋腫瘍の10%を占める。成人の後頭蓋腫瘍では転移性脳腫瘍の次に頻度が高い。ほとんどが小脳あるいは延髄や脊髄に発生しテント上発生はきわめて稀である。 Von Hippel-Lindau病と関連が深く、血管芽細胞腫の5〜30%がVHL病との関連で生じる。MRIでは、腫瘍の実質部はT1強調像で低〜高信号、T2強調像で高信号を示し、強く均一に造影される。嚢胞を伴う場合が60〜70%に見られ、この場合の嚢胞壁は薄くかつ造影されない。
c:× 脈絡叢乳頭腫:脈絡叢乳頭腫(choroid plexus papilloma)は脳室の脈絡叢の上衣細胞の腫瘍で表面はカリフラワー状の不整乳頭状を呈する。この腫瘍は成長速度が遅いが、髄液路の閉塞をを起こしたり、この腫瘍自体が脳脊髄液を過剰に産出したりして水頭症により診断されることが多い。発生部位では側脳室に35%、第4脳室に43%で小児は側脳室三角部に多く、成人は第4脳室に多い。MRIでは境界明瞭な分葉状の腫瘍でT1強調像では脳実質と等信号、T2強調像では等〜やや高信号、腫瘍の乳頭突起間に入り込んだ脳脊髄液のせいで濃淡入り混じった信号強度に見えることもある。脳実質内に局所的な浸潤を示す浮腫を伴うこともある。脳脊髄液を介した転移を示すことがある。
d:○ 毛様細胞性星細胞腫:毛様細胞性星細胞腫(pilocytic astrocytoma)は組織学的には毛様突起を持った細長い細胞の部分と細胞がまばらなスポンジ状の部分の2つのパターンが特徴で、稀にしか悪性転化を示さずWHO分類のgrade氓ノ相当する。小児の小脳や第3脳室周囲、視神経に多い。Anaplastic pilocytic astrocytomaは頻度は稀であるが、WHO分類のgrade。に相当する。
典型的には境界明瞭な腫瘤で、T1強調像で低信号または等信号、T2強調像で高信号を示し、強い均一な造影効果がある。周囲の脳実質の浮腫はほとんど見られない。嚢胞を伴うことが多い。画像上は境界明瞭であるにもかかわらず、組織学上は周囲の脳実質への浸潤が見られることが多い。
e:× 上衣下巨細胞性星細胞腫:上衣下巨細胞性星細胞腫(subependymal giant cell astrocytoma)は結節性硬化症の一部として3〜14%に発生する。Monro孔付近の側脳室壁から生ずる境界明瞭な脳室内腫瘤で通常石灰化を伴う。血管に富み、時に出血もみられる。本質的に悪性度は低く、症状出現の時点で手術すればよいと言われる。組織学的にはWHO分類のgrade氓ノ相当する。一般的にはT1強調像では低信号、T2強調像では不均一な高信号で、造影で強く増強される。
 よくわかる脳MRI(秀潤社),臨床画像(脳腫瘍の画像診断)

44 解答:b
単純ヘルペス脳炎(herpes simplex encephalitis)
口唇ヘルペスと同様の1型単純ヘルペスウイルスの感染によって起こされ、急性壊死性脳炎とも呼ばれる。意識障害を伴い予後不良な疾患である。小児から成人まで広い年齢層にみられる。
病理学的には側頭葉に好発し、出血性の軟化壊死巣がみられる。島皮質から前頭葉の眼窩回、帯状回も侵されやすいが、被殻は保たれる。一側性のことが多いが、両側性に侵される場合もある。
アシクロビルなどの抗ウイルス剤が奏効するので早期の診断が大切である。CTでは第3病日くらいまでは異常所見がみられないことが多い。その後、側頭葉や島皮質、前頭葉などに局所腫大効果(mass effect)を伴う低吸収域が出現する。造影CTでは斑状または脳回状の増強効果を示す。MRIではCTと異なり病初期から異常所見が検出され、早期診断に有効である。病巣はT1強調像では低信号域、T2強調像では高信号域を呈し、局所腫大効果を伴う。早期には造影剤増強効果を認めないことが多いが、亜急性期には脳回および髄膜に増強効果が認められる。これらの所見は1〜2か月の経過で消失し、慢性期には侵された脳実質に軟化や萎縮、石灰化などが認められる。
脳脊髄のMRI(メディカル・サイエンス・インターナショナル)

45 解答:d,e
亜急性連合性脊髄変性症はVit. B12欠乏により末梢・中枢神経に変性を来すもので、悪性貧血にみられることがある。脊髄の後索と側索が最も強く障害され、末梢神経、大脳皮質にも変性を来す。神経系の病理変化は灰白質よりも白質に強い。

以上、41〜45は新井鐘一会員(白十字会白十字病院)

46 解答:b, d
a:○ 気管周囲の間質変化(気管支壁の肥厚、辺縁の不鮮明化)をあらわすサイン。
b:× 気縦隔の時に見られるサイン。他にAngel wing sign, Spinnaker sign。
気胸では、medial stripe sign, double diaphragm sign, deep sulcus sign 等がみられる
c:○ 胸腺の腫大によってみられる。
d:× 気管支内に粘液等が貯留した場合に見られる所見。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、のう胞性線維症、気管支閉塞をきたす疾患(過誤腫、脂肪腫、扁平上皮癌、カルチノイドなどの気管支腫瘍)、気管支閉鎖症などで認める。
気管支拡張症ではsignet ring sign が見られる。
e:○ 陰影の辺縁の一部のみが鮮明に認められるもので、病変が肺外にあることを示唆する所見。
    他、胸膜腫瘍ではextrapleural signがみられる。

47 解答:c, e
a:○ 心横隔膜角が好発部位
b:○ 心横隔膜角が好発部位
c:×
d:○ 心横隔膜角が好発部位
e:× 後縦隔に後発

48 解答:a, d
a:○ 上葉・肺内層優位
b:× 肺外層優位
c:× 肺外層優位
d:○ 上葉・肺内層優位
e:× 下葉・肺外層優位

49 解答:b, e
a:×
b:○
c:×
d:×
e:○

50 解答:d
呼気CTが有用なのはair-trapping を呈しうる疾患。閉塞性細気管支炎の他に、肺気腫、気管支炎、喘息、気管支拡張症、Swyer-James症候群、好酸球性肉芽腫症、肺分画症など。
a:×
b:×
c:×
d:○
e:×

以上、46〜50は岡崎浩子会員(九州健康総合センター)

51 解答:a, b
a:○ 初めての喫煙後の発症等、臨床上喫煙との関連が強く疑われる。
b:○ ほぼ全例に喫煙歴があり、禁煙で改善が見られることがある
c:× もっぱら妊娠可能年齢の女性、結節性硬化症の部分症として起こる。
d:× 真菌の一種(T.cutaneum)を吸入することにより発症。喫煙者に発生頻度が少ない。
e:× アスペルギルスに対するアレルギー反応により起こる。

52 解答:a, c
a:○ 終末細気管支ないし第1次呼吸細気管支周囲の肺組織を小葉中心部という。
b:×
c:○ 肺動脈は気管支に併走する。
d:×
e:×

53 解答:e
a:× 小葉間隔壁肥厚像及び小葉内網状影は見られる。
b:× 円形無気肺は石綿肺に合併しやすい。
c:× 良性胸水は石綿曝露に関連する。
d:× 石綿曝露の20年以上たってから認められる硝子化肥厚斑
e:○ 珪肺に特徴的な所見

54 解答:c
a:× 肺門縦隔リンパ節腫大と胸水貯留が効率に観察される。
b:× 肺門リンパ節腫大を来しうる。
c:○
d:× 肺門リンパ節腫大を来しうる。
e:× 両側肺門リンパ節腫張が特徴

55 解答
a:○ 空洞形成が40%に出現。
b:○ 稀ではなく、a.以外で正解とするとすればこれになると思われる。
c:× mucinous BACでは不規則含気像と呼ばれれる小透亮像や空洞が認められることがあるが頻度が高いとは言えない。
d:×
e:× 稀に空洞性病変を来すが頻度が高いとは言えない。

以上、51〜55は室田真希子会員(香川大学)

56 解答:e
a:○ 間質性浮腫の進行に伴い,水分は葉間裂の胸膜下に溜まる(胸膜下浮腫)。
b:○ 肺静脈への流出抵抗の増加に伴い上葉血管径の拡張を来たす。
c:○ 気管支血管周囲間質の浮腫による(間質性肺水腫)。
d:○ 正常の肺動脈の先細りが消失する。
e:× 気管支血管周囲間質の浮腫により末梢血管陰影は不明瞭化する。

57 解答:e
a:× 肺動脈漏斗部狭窄と心室中隔欠損により右心系の血流は直接左心系へ流入するため、一般に肺血管陰影は減弱するが,肺動脈狭窄が軽度で心室中隔欠損が大きい場合肺血管陰影は正常あるいは増加する。
b:× 心房中隔欠損の合併は必須で,右左短絡を呈する。
c:× 肺動脈幹と左肺動脈の狭窄後拡張を認める。
d:× 心房中隔欠損の合併は必須で,右左短絡を呈する。
e:○左右短絡により肺血流は増加する。

58 解答:b, e
a:× 正常気管支と交通を持っている肺底区の一部あるいは全体が大動脈から分岐する異常血管により栄養される病態。
b:○ 正常気管支との間に交通のない,周囲肺野から隔絶された肺葉構造を有する組織(分画肺)が存在。肺葉内肺分画症では正常肺と胸膜を共有する。
c:× 通常気管支系に異常を伴わない。
d:× 中枢部の肺動脈が欠損する先天性疾患(右側に多い)で,気管支系に異常はなく換気シンチでは均一な換気を呈するにもかかわらず、肺血流シンチでは血流が全く認められない。
e:○ 左肺動脈が右肺動脈から分岐し,食道と気管の間を走行して左肺門へ達する奇形で,気管支の奇形を合併することが多い。

59 解答:b, c
a:× 破裂あるいは切迫破裂の瘤内にみられる新鮮血栓に相当する。“動脈瘤”の所見。
b:○ 大動脈の中膜の一部が不完全にはがれるために生じる偽腔内の索状の陰影欠損。
c:○ 偽腔血栓内に突出した造影部分で、解離の交通孔の残存を示唆する。
d:× 管後型大動脈縮窄症や上大静脈閉塞等でみられる胸部単純X線写真所見で、側副血行路として発達した肋間動・静脈の拡張や肋間神経腫瘍により生じた肋骨下縁の圧痕。
e:× 管前型大動脈縮窄症では大動脈狭窄部前後での拡張が胸部単純X線写真で3の字のようにみえることによる。

60 解答:d
a:× 癌の浸潤による気管支上皮粘膜のびらんおよび潰瘍形成からの出血。
b:× 大動脈瘤の気管内破裂により生じうる。
c:× 拡張した気管支壁に生じた気管支肺動脈吻合の破裂による。
d:○ 肺静脈の一部が体静脈系に異常還流する病態で,心房中隔欠損の合併例が多く,左心系への負荷はほんとんどない。喀血の原因になりうるが非常に稀。
e:× 瘻部の血管壁の脆弱性による。

61 解答:e
a:○ 大きすぎれば動脈解離や破裂の原因となり,小さすぎれば残存狭窄を残し再狭窄の誘引となる可能性がある。
b:○ 視認性と操作性を考慮して,一般に2〜3倍希釈の造影剤を用いる。
c:○ ガイドワイヤーの通過が可能で末梢の血流(run off)が保たれていれば適応となる。
d:○ 術中の新たな血栓形成予防目的に使用する。
e:× バルーンのくびれ(waist)が消失するまで拡張する。

以上、56〜61は澤田明宏会員(静岡がんセンター)

62 解答:d
a:× 間質性気腫症では胸膜下のblebがpseudocystとしてみられることがある。
b:× stage 3になるとbubblyな像をとってくる。
c:× 一般に先天性(嚢胞性)腺腫様奇形と呼ばれる。
d:○ 胎児期の肺液の排出ないし吸収不良が原因の一過性の多呼吸である。
e:× 脱出腸管はしばしば多発嚢腫状にみえる。

63 解答:b
Caffey's pediatric diagnostic imaging (10th ed.)によると、AFIPからのデータでは小児の原発性肺腫瘍の63%がmalignantで、1.bronchogenic adenoma (40.5%), 2.bronchogenic carcinoma (16.8%), 3.pulmonary blastoma (15.5%), 4.fibrosarcoma (9.6%), 5.rhabdomyosarcoma (5.8%)と続く。Benignでは、1.plasma cell granuloma (52.2%), 2.hamartoma (23.9%), 3.neurogenic tumor (9.8%), 4.leiomyoma (6.5%)の順で多い。
a:bronchogenic carcinomaの約半分はadenocarcinoma、約1/4はsquamous cell carcinoma
b:上記参照
c:小児原発肺腫瘍の中で血管腫自体が極めてまれ(硬化性血管腫が多いが・・・)。
d:上記データ上、malignantの約1%。
e:上記データ上、軟骨肉腫の記載なし。

以上、62,63は赤坂好宣会員(兵庫県立こども病院)

64 解答:a
a:comedo typeのDCIS(非浸潤性乳管癌)でよく見られる。マンモグラフィガイドラインによれば、これのみでもカテゴリー5。
b:良悪性の鑑別が必要な石灰化だが、一般的には乳腺症で見ることが多い。
c:線維腺腫のポップコーン状石灰化、術後の異栄養性石灰化など。
d:正常例でよく見られる。古いoil cystなどが原因。
e:良悪性の鑑別が必要な石灰化だが、これのみでカテゴリー5とはならない。

65 解答:c
a:表在観察用のプローベを用いる。少なくとも7.5〜10MHz程度は必要。
b:超音波での石灰化の検出精度は低い。
c:正しい。病変内部のエコー輝度は周囲乳腺組織と対比して表現する。
d:良性腫瘍の縦横比は低い。悪性腫瘍の縦横比が高い。
e:一般的には線維成分の多い病変(硬癌など)は低エコーを呈することが多い。

以上、64,65は岡藤孝史会員(九州大学)

66 解答:b, d
a:× 肝細胞癌の境界病変ではT1強調像で高信号となる比率が高いことが知られている。
b:○ 硬化型肝細胞癌は豊富な線維組織を伴うため、dynamic CTで遅延性濃染を認める。
c:× SPIO(超常磁性酸化鉄粒子)は網内系をターゲットとしており、使用前後を比較することで網内系の取り込みの機能を評価できる.肝細胞癌では多血性を示すものでもSPIOの取り込みを認めることがある。
d:○
e:× 中低分化型肝癌を通過した血流は,背景肝の門脈へ流出するため,動脈造影毛細管相後期に腫瘍に連続する肝静脈が描出されることは稀である.

67 解答:c
a:× 稀ではない。
b:× 稀ではない。
c:○
d:× 稀ではない。
e:× 病名の通り。

68 解答:d 
SPIOが網内系に取り込まれると、局所磁場の不均一が形成され、T2*・T2が短縮する。この状態を画像で、最も鋭敏に描出できるのはGRE法によるT2*強調像である。

69 解答:c, e
a:× 胆道系疾患に伴うものが多いが、原因の明らかでないものも多い。
b:× 
c:○
d:× 単発であることの方が多い。
e:○

70 解答:a, e
a:○ 捻転が強ければ血流が途絶するためRIも集積しないと思われる。
b:× 悪性リンパ腫ではGaシンチは強い集積を示す。Tc-サルファコロイドは細網内皮系細胞に貪食されるため、正常脾実質での集積とは対照的に、病変部では欠損像を示す。
c:×
d:× filling in現象とは、時間経過と共に病変の辺縁から内方に向かい造影効果が広がっていく様子を表現しており、血管腫を示唆する所見である。
e:○ cyst-within-cyst appearanceはMCT等で使用され、嚢胞内に多数の小嚢胞が存在することを示す所見である。仮性嚢胞内動脈瘤の場合、動脈瘤がUS(Bモード)で嚢胞様に見えるため、この所見を呈することがあると思われる。

以上、66〜70は平瀬雄一会員(信州大学)

71 解答:e
a:○ 肝右葉の表面、肝内側区域の下端への側副路として見られる。中でも、右葉下端に多い。
b:○ 肋間動脈は下横隔動脈、内胸動脈と共に、横隔膜を介して肝との交通がある。右肋間動脈が肝右葉の背側や外側の表面への側副路として見られる。
c:○ 結腸動脈と同様の部位への側副路として見られる。胃十二指腸動脈から分岐する大網枝に多い。
d:○ 肝の尾側、内側への側副路として見られる。
e:× 後胃動脈は、胃上部1/3の後壁を栄養し、通常、脾動脈より分岐する。走向及び分布する場所より肝への側副路にはなりにくい。

72 解答:a, e
a:○ 液状の永久塞栓物質である。組織を変性壊死させる効果により、血管内皮とそれに続く凝固系の促進を引き起こし、血管を永続的に閉塞させる。
b:× 粒子状の吸収性物質である。塞栓効果は数日から数週といわれる。血栓形成の核となり、血管の攣縮、血小板凝集、血栓形成をきたす。
c:× 粒子状の吸収性物質である。塞栓効果は24〜48時間といわれる。塞栓時間が短く塞栓
効果を予知できず十分な塞栓効果が得られないことがあり、現在使用されることはほとんどない。
d:× 粒子状の吸収性物質である。細動脈レベルで塞栓を形成する。阻血効果は一過性であるが、末梢の細動脈を塞栓するため強力な塞栓効果を持つ。一般に1時間前後で血流が再開する。血流障害による腫瘍壊死効果を期待するものではなく、抗癌剤と併用することで、腫瘍部に抗癌剤を高濃度に停滞させ、抗腫瘍効果を増強する目的で使用される。
e:○ cyanoacrylate系の組織接着剤である。血液や生理的食塩水中の陽イオンと反応し、速やかに重合して固化し、注入部位で血管を閉塞する永久塞栓物質である。

73 解答:c
a. 誤:部分的に脾臓を塞栓する手技である。通常、血小板数が5万/μl以下に低下した脾機能亢進症の改善を目的に行う。この手技により、脾静脈血流が減少し、胃静脈瘤の縮小と胃腎シャント量減少が幾分か得られるかもしれないが、その効果はcに劣る。
b. 誤:経皮経肝的に門脈よりアプローチし、胃静脈瘤を閉鎖する手技である。胃静脈瘤の閉鎖には有効であるが、胃腎シャントによる肝性脳症に対する効果はcに劣る。
c. 正:体循環側(通常、内頚静脈または大腿静脈)からアプローチし、胃静脈瘤の流出路である腎静脈をバルーンで閉塞し、経カテーテル的にシャントを静脈瘤を5% ethanolamine oleate iopamidol (EOI) にて塞栓することにより、静脈瘤と肝性脳症の改善が得られる。
d. 誤:肝静脈-門脈間に短路を形成し門脈圧の減圧をはかる手技である。通常、内視鏡にても治療困難な食道、胃静脈瘤や、内科的治療にても改善しない難治性腹水の改善を目的に行う。門脈圧が減少し、胃静脈瘤の縮小、胃腎シャント量の減少が得られるかもしれないが、その確実性、効果はcに劣る。
e. 誤:直視下に出血破綻血管の塞栓と、静脈瘤を被っている組織の線維化をねらって血管周囲へ硬化剤を局所注入する手技である。胃静脈瘤は内視鏡的に治療困難なことが多い。成功すれば胃静脈瘤の硬化に有効であるが、肝性脳症の直接的な改善には導かれない。治療の確実性、効果の点でcに劣る。

74. 解答:a
a. 正:T2強調像で、膵管癌は若干の高信号(壊死や嚢胞変性を反映して)を、膵内分泌腫瘍は著明な高信号(豊富に存在する血液を反映して)を示し、鑑別は比較的容易である。
b. 誤:膵管癌の腫瘍内石灰化は非常に稀である。慢性膵炎を背景に発生した場合や、腫瘍内の虚血、壊死巣に、石灰化が見られることがある。一方、膵内分泌腫瘍の30%に石灰化が見られる。
c. 誤:非常に稀に膵管内発育を示す。
d. 誤:通常は多血性であるが、時に乏血性で膵癌との鑑別が問題になる。MRIのT2強調像の信号が膵癌より高く、周囲への浸潤が乏しい傾向にあるが、小さな膵管癌との鑑別は困難である。
e. 誤:大きな内分泌腫瘍に内部壊死を認める。非機能性は臨床症状を呈さないために、発見時には機能性と比し、大きいことが多い。

75. 解答:b
a. 正:副脾は脾門部に次いで膵尾部が2番目の発生部位である。
b. 誤:脾臓同様に高信号を呈する。
c. 正:SPIOの取り込みを認める。
d. 正:多血性の腫瘤として描出され、他の膵原発の多血性腫瘍との鑑別が問題となる。
e. 正:まれにepidermoid cystを合併することがある。

以上、71〜75は柿沢秀明会員(広島大学)

76.解答:e
a. IPMN (intraductal papillary mucinous neoplasm)は、一般的に悪性であっても緩徐に発育する予後良好な腫瘍である。頻度は高くないが浸潤癌が発生することもある。
b. MCT (mucinous cystic tumor)は女性の膵尾部に好発する。
c. Serous cystadenomaは、5mm以下の小嚢胞が蜂の巣のように集合した形態を有し、血管成分の多い線維性隔壁が中心から放射線状に形成されてくるため、造影CT(特にdynamic CT動脈相)にて濃染される。
d. Mucinous cystic tumor (MCT)は、比較的厚い皮膜を有し、その間質内には卵巣様間質と表現される紡錘状細胞が認められる。
e. IPMN (intraductal papillary mucinous neoplasm)は、分枝膵管型、主膵管型、その混合型に分けられ、後者2つは悪性度が高くなる。

77.解答:c
a. 深部にあるため嵌頓していても触知しにくいことがある。
b. 画像診断でもヘルニア腫瘤は小さく、看過されることが多い。
c. 自覚症状に乏しく、嵌頓で初めて気づかれることが多い。イレウス症状は軽微である。
d. 腸間膜付着部の対側が嵌頓するため、腸間膜が絞扼されることはほとんどない。
e. ヘルニア門が小さくかつ強靭な大腿ヘルニアに多い。腹腔鏡下刺入部にもしばしば発生する。

78.解答:b
小腸の非上皮性腫瘍においては、悪性腫瘍より良性腫瘍の方が発生頻度は高い。良性腫瘍では、平滑筋腫、神経原生腫瘍、GISTなどの間葉系腫瘍、脂肪腫、血管腫、リンパ管腫の順に多い。悪性腫瘍では、悪性リンパ腫、平滑筋肉腫、カルチノイドの順に多い。

79.解答:b, d
横行結腸とS状結腸は、腹膜腔内にあり固定されていなからため、捻転が生じやすい。

以上、76〜79は白石慎哉会員(熊本大学)

80. 解答:b
a. 誤:腎癌の5%にみられる。
b. 正:腎癌のなかで最も高頻度(70-80%)にみられる。
c. 誤:腎癌の10-15%にみられる。
d. 誤:腎癌の1%以下にみられる。
e. 誤:腎癌の1-5%程度にみられる。

以上、80は清水洋会員(泉大津市立病院)

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