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興味を持てるテーマを大切に… |
国立病院機構名古屋医療センター放射線科 部長 遠藤登喜子
私は放射線科医を目指そうとしているんですが、領域が広く何を目標にしたら良いのでしょうか?
現在私は、乳癌の画像診断をテーマとし、精度の高い乳がん検診の普及、そして、乳癌死亡の減少を目標として活動している1女性放射線科医として、若く希望に燃えた女性医師へ、あるいは、迷い悩んでいる女性医師へ、メッセージを送ります。
私は大学卒業35年を迎えようとしている女性放射線診断医です。卒業5年目から今まで、一貫して、現場の臨床医の意識で過ごしてきました。家族は夫と子供3人、子供達の伴侶と孫を入れると総勢8人ですが、日常は夫婦2人と猫2匹の静かな生活です。
しかし、核家族での子育時代は結構大変といえば大変でした。愛知県がんセンター放射線診断部に勤務して、時間内の仕事に加えてそれなりの研究も必要ですから、「時間が足りない!」のストレスから開放されることはありませんでした。子供が寝てから仕事する時代もありましたが、大体は、「早く寝て欲しい」の魂胆は子供に見透かされ、「子供に寝付かされる母親」だったですね。
そんな時でも、「自分は『ウサギと亀』の亀さんだけれど、決して仕事を辞めない」とだけは固い決心をしていました。自分の性格を考えた時、一旦職業人であることをやめれば、どんどん自信が無くなって復帰は困難になるだろうと思ったからです。まず、どんな形でも、続けることに意義がある。継続こそ力なり! です。
研究テーマはどのような視点で選んだらいいのでしょうか?
基本は自分自身が興味をそそられる分野で、生涯何らかのテーマを意識しているのが良いと思います。テーマは、自分本位に選択したとしても、振り返れば時代や社会の必要性の中での選択であることがわかります。
私自身、消化管を入口として放射線診断学に入門、CTやUSによる腹部の診断時代があり、そして乳房の画像診断へと移行し、今に至っています。臨床医の枠をはみ出ず、たとえ小さくても研究的な活動を続けることが大切と、あまり気張らず・欲張らず、なんとか続けてきた結果として今日があると思っています。実は、元来人前での発表が大の苦手で、学会発表も原稿がなければ出来なかった(!)自分です。仕事や研究の推進力は、単純に「診断上の疑問を解決したい」という気持ちでした。自分の疑問と同じような疑問を持つ人は実は少なくなく、同じ疑問を持つ人たちが集まって解決の糸口を探すと、楽しく早く解決へと結びつくことが多いですね。こうして自然に形成された研究チームはゆるく長く気持ちよくお付き合いできるので、これがとても良かったと思います。
人生は長く、いつまでも「若すぎ」はしません!ストレスが多く、働きにくい若い日には、小さくとも興味を持てるテーマを大切に、とにかく何らかの形で働き続けることが良いと思います。そのうちにトンネルを抜けて、働きやすい、あるいは研究しやすい時をもてるようになります。
職場の上司にも、「働き続けることができる職場作りを心がけてくださると、きっと花が咲きます!」と、胸を張って主張しましょう!!
プロフィール(略)
名古屋大学医学部卒業後名古屋掖済会病院にて研修。同内科勤務、愛知県がんセンター病院放射線診断部勤務、名古屋大学放射線科勤務、国立名古屋病院放射線科部長、平成16年4月独立行政法人化に伴い国立病院機構名古屋医療センター放射線科部長となり現在に至る。

